「風邪かな」と思ったときのビタミンC補給源
とれたてキッチン
2008年12月:ぷるぷるミカンゼリー
ミカン | 4個 (400g) |
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砂糖 | 大さじ1 |
ゼラチン | 5g |
水 | 大さじ2 |
作り方
ゼラチンは、分量の水に振り入れ、15分以上置く
ミカンの果汁を200ml搾る(足りない分は水を足して200mlにします)
鍋に2と砂糖を入れ、沸騰直前まで温めます。火から下ろして1を加えて溶かす
粗熱が取れたら容器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固めます(約1時間)
食の話 神山真理(食のエッセイスト)
ミカン 「風邪かな」と思ったときのビタミンC補給源
子どものころのお正月、普段は家に居ない父がトランプやすごろくにつき合ってくれました。その賞品は「ミカン」。父の前に、うずたかくミカンが積まれて「やっぱりお父さんはすごい」と思ったものです。
冬の果物の代表格ともいえるミカン。皮が柔らかく、手の中に入るほどの大きさのものは、「温州(うんしゅう)ミカン」といいます。
特徴はビタミンCが豊富であること。大きさが中くらいの温州ミカンを3、4個食べれば、1日のビタミンCの所要量である100mgを満たすことができます。ビタミンCは白血球の働きを強化して免疫力を高めるので、風邪の予防に役立ちます。
それでも運悪く風邪をひいてしまったら、焼きミカンが効果的です。ミカンを丸ごと網の上で転がしながら焼いて、皮がほぼ黒くなったら皮をむいて食べます。あるいは搾り汁に、しょうが汁を加えたものを飲んでみましょう。
そして、ミカンの袋や白い筋には大切な栄養素があります。袋には食物繊維のペクチンが含まれ、整腸作用があり、血液中のコレステロール値を下げるのに役立ちます。筋には、ビタミンCの吸収力を助けるビタミンPが含まれています。
さらに皮も捨てたものではありません。5、6個分の皮を布袋に入れてお風呂に浮かべれば、精油成分が溶け出して、毛細血管が広がる効果があります。漢方では皮を乾燥させたものを「陳皮(ちんぴ)」と呼び、細かくしたものにはちみつとお湯を加えて胃やのどのために飲みます。
余すところなく使えるミカン。皮の粒々がはっきりしていて、色の濃いものを選ぶようにしましょう。
参考文献
『野菜&果物図鑑』(新星出版社)
『クスリの食べ物』(西東社)
『新食品分析表』(一橋出版)
栄養の比較(可食部100g当たり)
ビタミンC(mg) | |
温州ミカン(じょうのう、早生) | 35 |
〃 (じょうのう、普通) | 32 |
リンゴ(生) | 4 |
ハクサイ(生) | 19 |
出典:『五訂増補食品成分表2007』女子栄養大学出版部