独特の香りとほろ苦さが魅力の山菜の王様
とれたてキッチン
2011年3月:タラの芽のみそ炒め
タラの芽 | 100g |
---|---|
姫タケノコ (水煮) |
50g |
豚ロース肉 (薄切り) |
50g |
サラダ油 | 大さじ1 |
【A】 | |
みそ | 大さじ1 |
酒 | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ1 |
しょうゆ | 少々 |
※姫タケノコがない場合は、普通のタケノコ(水煮)でも作れます。タラの芽と同じくらいの長さに切り、薄切りしたものをゆでて使います
作り方
タラの芽はさっと洗い、汚れた部分を除く
鍋にたっぷりの湯を沸かし、1と姫タケノコを一緒に1分ほど茹でる。水にとり、水気を切る
タラの芽の大きいものは縦半分に切り、タケノコも同じくらいの大きさに、斜めに切る
豚肉は1.5cm幅に切る。Aを合わせる
鍋に油をしき、肉を炒める。肉の色が変わったら3を加えて炒め、全体に油が回ったらAを加えてからめる
食のはなし ベターホームのお料理教室
独特の香りとほろ苦さが魅力の山菜の王様
食卓に春を運ぶ山菜。さっと衣をつけて、からりと揚がった山菜のてんぷらをいただくときは、春を満喫できる至福の時間です。なかでも、タラの芽は独特の香りとほろ苦さが人気で、「山菜の王様」といわれています。日本各地の山野に自生するタラの木の若芽で、古くから春の珍味として食されてきました。最近では、栽培物も増え、市場にも多く出回ります。
タラの芽に含まれる苦さ(あく)の正体は、ポリフェノールの一種。この苦味成分が、活動的になる春に向けて、冬の間眠っていた体を内側から刺激し、目覚めさせてくれます。
また、タラの芽は、カロテン、ビタミン類、カルシウムなど、さまざまな栄養素が多く含まれた栄養豊富な緑黄色野菜。春を感じながら、その栄養とともに、独特の味や風味を楽しみたいものです。
他の山菜と比べてあくが少ないため、面倒な下処理は不要。根元のかたい部分を切り取り、つけ根にある茶色い部分を除きます。そのままてんぷらにすると、タラの芽本来の香りとほろ苦さが味わえます。色、香り、歯応えを楽しむなら、さっとゆでてあえ物に。炒め物にするときは、香りと食感を生かすため、加熱し過ぎないことがポイントです。
選ぶときは長さが5cmくらいのふっくらと太くみずみずしいものを。先まできれいな緑色のものを選びましょう。
保存は、新聞紙などに包み、冷蔵庫で2~3日。鮮度が落ちやすいので、できるだけ早く食べましょう。
撮影:大井一範