ほろ苦さと歯応えが魅力の春の彩り
とれたてキッチン
2011年5月:フキの炊き込みご飯
米 | 2合 |
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水と フキの煮汁 |
360ml |
フキ (下ゆでしたもの) |
150g |
油揚げ | 1枚 |
【A】 | |
ダシ | 100ml |
酒 | 大さじ2 |
しょうゆ | 大さじ1 |
みりん | 大さじ1/2 |
塩 | 小さじ1/3 |
作り方
米は洗い、たっぷりの水に30分以上浸ける
フキは1cm長さに切る。油揚げは熱湯を掛けて油抜きし、縦半分に切ってから5mm幅に切る
鍋に、フキ、油揚げ、Aを入れて、2~3分煮る。具と煮汁に分け、煮汁はダシを足して360mlに増やす。
米の水気をよく切って、3の汁を加え、ご飯を普通に炊く
炊き上がったら、3の具を混ぜる
食のはなし ベターホームのお料理教室
ほろ苦さと歯応えが魅力の春の彩り
フキは、平安時代には栽培されていたといわれる長い歴史のある山菜で、数少ない日本原産の野菜でもあります。ひと口食べれば、独特の香りとほろ苦さがふんわりと広がって、春の恵みが感じられます。煮物にすることが多いですが、シンプルに酢みそであえたり、サラダや、炊き込みご飯、すしなどにしてご飯に混ぜると、爽やかな色としゃきっとした歯応えが楽しめます。フキの魅力は何といっても、その独特の香りとほろ苦さ。あくが強いので、下ゆでしてから使います。
<下ゆでの方法>
(1)葉を落とし、鍋に入る長さに切って、まな板の上で塩(フキ200gに対して塩小さじ1)を振り、手で転がします(板ずり)。
(2)鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩が付いたまま2~3分ゆでます。
(3)水に取り、皮をむきます。皮の端を1周むき、まとめて引くと一気にむけます。
フキを、板ずりしてからゆでると、皮がむきやすくなり、仕上がりの色もきれいになります。美しい色を生かした料理にするには、調味後の加熱時間は短くします。いったん取り出し、煮汁を冷ましてから戻し入れて味を含ませます。色を気にしない場合は、じっくり煮て味を染み込ませます。
選ぶときは、明るい黄緑色で、茎がしっかりしていて、しなりにくいものを。切り口が新鮮で、傷みの少ない、みずみずしいものを選びましょう。
生で保存する場合は、葉を落として適当な長さに切り、ラップに包んで野菜室へ。なるべく早く使いましょう。ゆでたものは水に漬けて冷蔵します。毎日水を替えて1~2日で食べ切りましょう。
ちなみに、フキの花のつぼみが「フキのとう」。フキに比べて栄養も豊富なので、一緒に食べて、春を満喫してみては。
撮影:大井一範