とまと
とまと苗の植え付けから、約60日後までの管理
家庭菜園で人気の「トマト」。苗の種類では「接木苗」と「自根(じこん)苗」の二種類があり、果実の分類として「大玉」、「中玉」、「ミニトマト」があります。
接木苗は、病気への抵抗性が強い特徴があり、畑での栽培に向きます。
自根苗は、種から育てたもので抵抗性は弱いですが、新しい土で栽培するプランターでは病気のリスクも低く、苗が安価というメリットがあります。
果実の大きさはお好みですが、初心者には「ミニトマト」が栽培しやすいでしょう。
2010年4月
作業手順
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1
準備するもの
トマト苗(接木苗もしくは※自根苗)1株、支柱が立てられる底が深いコンテナ、ぼら土(鉢底石)、培養土1袋(約18リットル)、支柱8mm1本、野菜専用肥料(チッソ4%・リン酸8%・カリ3%)※畑に植える場合、土を中性にすると伴に、トマトのカルシウム欠乏症を防ぐため、苦土石灰を1週間ほど前にまきます。 -
2
排水をよくするため、コンテナの底にぼら土を2〜3cmしく。 -
3
培養土を、コンテナの8部目(フチから下約3cm)まで入れる。 -
4
元肥として、野菜専用肥料を大さじ3〜4杯入れ、よく土と混ぜ合わせる。 -
5
ポットをひっくり返し、苗を手に取る。決して上に引き抜かないこと。(根がよく張っている苗は根鉢をほぐす。) -
6
植える深さは、ポットの土の高さと同じ高さに植える。深く接木された部分(赤丸部分)まで埋めてしまうと、その部分から根が生え、接木苗の利点が無くなる。 -
7
風によるストレスを与えないよう、また、活着がよくなるように(よく根付くように)支柱を立て、ヒモで誘引する。ヒモは八の字に回し、支柱側で結ぶ。 -
8
ある程度まで成長したら、親茎の成長をうばわれないように、順次わき芽を切り落としていく(矢印部分)。養分の分散を防ぐ。わき芽=茎の横から生えてくる芽のことで、側芽ともいう(赤丸部分)。
※管理の仕方は、茎の成長とともに実へも養分が届くように、1ケ月おきに追肥する。(野菜専用肥料を大さじで3〜4杯程度)
とまと2(追肥、誘引、枝整理ほか)
トマトの植付けから約50日後に、追肥、誘引、枝の整理を行います。
追肥のほか、太陽の光が実に当たるように、枝の整理を行います。

作業手順
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9
植え付けから約50日に、株の周りに約20グラム(大さじ2杯ほど)を追肥する。 -
10
そのまま、スプーンで土を軽く起こし肥料をなじませると、流出を軽減でき効果も高くなる。 -
11
誘引は、生長に合わせ斜めに、渦巻き状に誘引することで、長期間収穫できる。 -
12
トマトの実に太陽の光がよく当たるように、枝や葉を切除する。
また、実一つに対し葉3枚を残し、邪魔な枝や葉を切除。風通しを良くすることで、病害虫を防ぐ。 -
参考(トマトトーン)
花が咲いても、実の付が悪いときなどは、促進剤が有効。
また、3階以上あるマンションのベランダ菜園など、虫がいない環境でも有効。
※今後は、1ヶ月おきに、今回と同じ作業の繰り返し。また、側枝ごとに出るわき芽は取り除く。
水は与え過ぎに注意。基本的に「節水管理」になる。土の表面が乾いたら与える程度。
とまと3(正常な生長状態の保ち方〜収穫ほか)
実が付き熟したら、早めの収穫を心がけましょう。
また、親茎(木の幹)の状態を見ながら追肥を行いましょう。
上手に管理できれば、秋まで収穫を続ける事ができます。

作業手順
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13
苗を植えてから100〜110日後、たくさんの実が付いたままの状態。(7月中旬) -
14
着果が多い状態のままだと、実に養分を取られ親茎(木の幹)が細くなってしまう。
細くなってしまった場合には、親茎の状態を見ながら、追肥の回数を増やす。 -
15
親茎の状態(細さ太さ)の見方は、親指もしくは人差し指の太さを目安に同じ大き程が良い状態。 -
16
梅雨の期間中、湿気の影響などで痛んだ葉や茎は取り除く。また、込み合った部分の葉も取り除く。 -
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実が付き熟したものは、早めに収穫する。付けた状態のままにすると木に負担をかけてしまう。 -
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現在、親茎(木の幹)の状態が細いため、また、長期間収穫するため、追肥を行う。大さじ3〜4杯程度。 -
19
そのまま、スプーンで土を軽く起こし肥料をなじませると、流出を軽減でき効果も高くなる。 -
20
今後も、実がつき熟した実は早めに収穫し、木への負担を少なくするよう注意。
また、状態を見ながら追肥をする。
※今後は、1ヶ月おきに、または、親茎が細い状態ならば、10日おきに追肥を行う。また、側枝ごとに出るわき芽は取り除く。
水は与え過ぎに注意。基本的に「節水管理」になる。土の表面が乾いたら与える程度。
上手に管理できれば、秋まで収穫を続ける事ができます。