
「うれしの茶」は、日本茶の中では珍しい独特の丸みを帯びた形状から、玉緑茶(たまりょくちゃ)とよばれます。一枚一枚が丸く緑茶の艶が深く、香りや旨みが強いという特徴を持ち、急須の中でゆっくりと開きながら旨みを抽出していくため、そそぐたびに味や香り、旨みの移り変わりを楽しめるお茶として人気です。 |
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おいしさと人気の秘密 | ||||||||||
嬉野では、この一番茶の育成時期にあたる4月中旬頃、茶園がある山間が朝霧に包まれるという好条件で、葉にふれるほどよい水分が新芽の育成にとても良いのです。また、昼夜の気温差が茶の育成にメリハリを与え、味をまろやかにし、ほどよい香りとコクを育みます。 太陽の光をたっぷりと浴びた茶は、香りや味を濃くするなど、茶園の条件によっても違いがあります。これら特徴ある茶は、飲む人の嗜好や価格も手ごろに合わせるため、ブレンドという技術が生かされます。五感を研ぎ澄まし、水色を目、味を舌、香りを鼻でと調整するその技術は鍛錬された匠の成せる技です。
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「うれしの茶」の歴史・釜炒り茶発祥の地 | ||||||||||
「釜炒り茶」発祥の地とされる嬉野町は、明(現在の中国)の陶工(陶磁器の製造をする人。陶芸家)が焼き物文化とともにお茶の栽培をもたらしました。1504年に陶工である紅令民が明から釜を持ち込み、南京釜による炒葉製茶法を伝えたことが、嬉野式の釜炒り茶の始まりとされています。 その後、1650年頃に佐賀藩肥前白石郷の吉村新兵衛(1604~1657)が自らの当地(嬉野町不動山地区)の山林を切り開きました。そこに茶種を蒔き栽培しながら、南京釜の製法を改良し近隣に広めるなど、茶業の振興に努めたことが、一大産地となった「うれしの茶」の始まりといわれています。現在、吉村氏が蒔いた茶樹と伝えられ、樹齢350年以上と推定される大茶樹が不動山皿屋谷にあり、これほど大きな茶樹は世界的にも珍しいと、大正15年に国の天然記念物に指定されました。 |
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うれしの茶ミット | ||||||||||
一足先に新茶を楽しんでもらおうと、生産者が中心となって1987年に第1回うれしの茶ミットを開催。毎年、新茶シーズンを前に開き、新茶のふるまいやお茶摘み体験、手揉み体験などたくさんのイベントのほか、お茶の淹れ方教室や茶うどんコーナなど新茶の香りとともに楽しめるイベントです。(4月初旬) イベント開催情報は嬉野市ホームページで http://www.city.ureshino.lg.jp ![]() |
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「茶ムリエ」を知っていますか? | ||||||||||
「日本茶インストラクター」の別名で、日本茶の効能やおいしい飲み方、お茶の種類・収穫地などの知識を持っていることを認定する資格です。 食品に関する専門知識を持つ資格者が求められる近年、JAさが嬉野支所管内では生産者をはじめ、JAの指導員や販売店の有資格者が毎年増え、うれしの茶の歴史とともにその美味しさを伝えています。 資格の種類として現在2種類あり初級の「日本茶アドバイザー」、中級の「日本茶インストラクター」があり、上級である「日本茶マイスター」も数年後に発足される予定です。 |
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からだにやさしい「うれしの茶」 | ||||||||||
○テアニン お茶のうま味成分です。心と体をリラックスさせる効果があります。 ○カテキン 抗酸化作用や抗菌作用がありガンの抑制や糖尿病、口臭、虫歯の予防などに効果があります。 ○ビタミン類 ビタミンCは風邪の予防やストレス解消に、ビタミンEは老化抑制に効果あり。 健康と美容に優しい成分です。 ○新陳代謝を促進、眠気や疲労の除去や強化作用、利尿作用が認められています。 |
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もっと詳しく知りたい | ||||||||||
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主な出荷先(地方) | 全国 |
エネルギー (kcal) |
ナトリウム (mg) |
カリウム (mg) |
カルシウム (mg) |
マグネシウム 1 (mg) |
リン (mg) |
5 | 2 | 340 | 4 | 15 | 30 |
ビタミンB1 (mg) |
ビタミンB2 (mg) |
ビタミンC (mg) |
葉酸 (mg) |
コレステ ロール (mg) |
食物繊維 (g) |
0.02 | 0.11 | 19 | 150 | 0 | - |
参照/科学技術庁資源調査会編「五訂日本食品標準成分表」より |