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p35_09houritsu_4c.jpg 賃貸借について その13

 今までは賃貸借についての期間等の説明をしてきましたが、今回は民法の改正もあることから、敷金についての説明をします。
土地や建物を貸すときに、借り主が貸主に敷金を差し入れることがあります。敷金とは借り主の債務の担保であり、借り主に賃料未払いなどの債務不履行があるときに、貸主は敷金から借り主の債務を充当し、残金があれば、これを借り主に返還するという性格の金員です。法律的には、契約が終了して賃貸目的物を借り主が貸主に返還するときに、敷金から借り主の債務を控除した残額があれば、借り主は貸主に対して敷金返還請求権を取得するという内容です。
保証金という名目で金銭のやりとりをすることもありますが、その内容が借り主の債務を担保するものであれば、それは敷金と評価していいことになります。
このような敷金ですが、現行民法では1カ所しか明示されていません。それは、期間の更新のときに従前の担保は期間満了で消滅するが、敷金は消滅しないという条文(民法619条2項)です。
そのため、敷金については判例で定義がなされ、いろいろな判例が出されました。
今回、2020年に施行予定の改正民法では、今までの判例の考え方に沿った条文(新民法622条の2)が新設されました。考え方は従前と同じですが、賃借人が適法に賃借権を譲渡したときも敷金の清算が生じると明記されています。ただ、この考え方は従前もそう考えられていましたし、借り主の債務がなければ敷金を清算せずに譲り受け人にそのまま承継させることも合意があれば可能と考えられています。
次回、もう少し敷金に関係する説明をしたいと思います。


2018.9.14                                                                                 (JA全中・JAまちづくり情報センター 顧問弁護士●草薙 一郎)
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