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p35_10nattoku_4c.jpg遺産分割と相続税の申告

 相続税の申告期限は相続発生から10カ月以内と決められています。
 通常はそれまでに遺産分割協議を終え、その遺産分割に基づき相続税の申告を行います。ただし、遺産分割協議が相続税の申告期限までにまとまらない場合も少なくありません。相続税の申告期限において遺産が未分割の場合、民法で定められた相続分を各相続人が取得したとみなして申告および納税を行います。
 例えば、相続人が配偶者と子ども2人の場合、配偶者が2分の1、子どもが4分の1ずつ被相続人の財産を取得したものとして申告および納税を行います。つまり、この段階では仮の申告および納税を行うことになります。その後、遺産分割協議がまとまった際に、各相続人が取得した財産に応じ申告をやり直します。この際、仮の申告のときより税額が多くなった相続人は修正申告、逆に税額が少なくなった相続人は更正の請求を行うことになります。この更正の請求は分割が確定してから4カ月以内に行わなければなりません。
 未分割の場合、当初の申告の際には、配偶者の税額軽減および小規模宅地等の減額特例は適用できませんが、当初の申告から3年以内に分割が確定した場合、当初の申告の際に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出していることを条件に、修正申告等においてこれらの特例を適用できます。ただし、農地等に係る相続税の納税猶予は、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の減額特例のように3年の猶予はないため、この特例を受けるときは必ず申告期限までに分割を終えておく必要があります。
 なお、遺産分割協議が成立した後は、その遺産分割について無効あるいは取り消しを主張できるような特別な瑕疵(かし)がある場合を除き、やり直しはできません。仮に相続人全員が遺産分割のやり直しを了承した上で再分割を行い、それに基づき遺産を取得し直したとしても、税務上は相続人間で財産の移転があったとみなされ、新たに遺産を取得した人は、相続税の修正申告ではなく贈与税の申告を行う必要があります。


2017.10.16
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