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p35_06houritsu_4c.jpg強制執行について その11

 今回も債権に対する強制執行の説明をします。
 例えば、AがBにお金を貸したのに返してくれないとき、AはBに貸金返還請求訴訟を提起して判決を得ます。Bがそれでも支払わないときは、AはBがC社からもらう給与を差し押さえることが可能です。
 ただ、差し押さえができる範囲はBの給与の4分の1ということになりますので、AがBに100万円を貸しており、Bの給与が月40万円とすると、AはBの給与のうち毎月10万円を差し押さえ、100万円に達したときに差し押さえは終了となります(つまり、10カ月かかるということです)。
 しかし、AがBに対して有している権利が養育費などのときには、Bの給与の2分の1の差し押さえが可能となります。そして、今までは滞納された養育費分のみの差し押さえしかできませんでしたが、将来の養育費分を含めてBの給与を差し押さえることができるようになっています(ただし、回収できるのは期限が来ているものです)。
 預貯金については制限はありませんので、差し押さえのときの預貯金全部が対象ですが、金融機関が貸し付けをしているときには、差し押さえ申立時に預貯金と貸付金とを相殺してしまうことになります。
 アパートの借り主が貸主に対して有している敷金返還請求権も差し押さえの対象となります。ただ、敷金は賃貸借契約の終了後に返還されるものですので、差し押さえられても契約中であれば、すぐに支払いをする義務はありません。また、借り主に家賃滞納などの不履行があれば、貸主は先に滞納分などを敷金から充当でき、残金を差し押さえ債権者に返すことになります(差し押さえられたときは借り主に敷金を返してはいけません)。
 次回も債権に対する強制執行の説明をします。


2017.6.15
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