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佐賀県・JAさが ゲノミック評価を活用/選抜・保留・交配農家に助言

 佐賀県とJAさがは家畜改良事業団と連携し2018年度、ゲノミック評価を活用した新たな和牛改良の取り組みを始めた。和牛の毛根などから雌牛の遺伝能力を把握し優良な繁殖雌牛を選抜して保留する。従来の評価方法より若い優良牛の判別ができることから、和牛改良の加速が期待できる。さらに、生産した雄子牛から検定雄牛を効率的に選抜できるようになることで種雄牛造成にも活用する。
 従来、産肉能力は産子の枝肉成績から推定しているため評価までに5、6年かかる。ゲノミック評価では本牛の遺伝情報から産肉能力を直接推定するため、後代を持たない若い牛も高い精度で推定可能。毛根などから簡単に検査でき、スピーディな和牛改良につながる。佐賀県では5月から取り組みを始めている。自家産雌子牛を中心に525頭のゲノミック検査を予定している。検査結果を踏まえJAなどが生産者へ、選抜・保留や交配のアドバイスを行い和牛改良へつなげる。
 佐賀市で7月中旬研修会を開き、県内の肉用牛農家や県、JA関係者ら約100人が出席。ゲノミック評価の概要や取り組み計画の説明。実施事例報告などを通じて、同評価の有効性について理解を深めた。
 県担当者らが取り組み計画や活用方針について説明した。佐賀県では、特に「脂肪交雑(BMS)」と「枝肉重量」、「ロース芯面積」に重点を置き、改良を進めていく。ゲノミック評価結果を踏まえて、各形質の優劣に応じた種雄牛を選定し交配を実践していくとして、具体例を挙げて説明した。
 岡山県畜産研究所育種改良研究グループの片岡博行専門研究員が、17年度から始めた岡山県でのゲノミック評価の実施状況について報告。早期に優良牛の活用が可能である一方、若い牛ほど繁殖性や飼いやすさなど、将来性の評価が難しいといった課題もあるとして、これからの展開を語った。

日本農業新聞:2018年7月31日

 

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