JAさがニュース

食育で放棄地解消/ソバ、稲を栽培

 鹿島市の海童保育園の園児らは8月下旬、同市内でソバの種まきを行った。今年で5年目となるソバの栽培は、耕作放棄地を活用し、JAさがなどでつくる多良岳オレンジ海道を活かす会が行っている。子どもらの農業体験で耕作放棄地の削減と食育の両立を目指す。
 この日、種まきをした年中クラスの園児19人は、種を受け取ると「小さいね。こんな小さいのからソバができるんだね」と期待に胸を膨らませていた。「2、3㌢間隔で一つずつ丁寧にまいてね」とJAの担当者から指導を受け、真剣な表情でまいた。
 その後、太良町の圃場(ほじょう)に移動して水田学習を実施。この水田は中尾地区棚田保存会の木下照敏会長の圃場で、5月に園児らが会員と共に田植えした。稲は大きく育ち、園児らは生育を喜んでいた。稲の生育を観察したり、水田の生き物を捕まえたりして、中山間地域の自然を満喫した。
 同地区の中山間地域にある太良町は、過疎化や後継者不足による荒廃地の増加が深刻な問題となっている。鳥獣害も多く、耕作者の減少が後を絶たない状況だ。
 木下会長は「中山間の機能を生かした取り組みで、この地域を守っていきたい。小さいときから田植えや農業を体験してもらうことで、次世代を担う子どもらに中山間地域の農業を理解してもらいたい」と語る。
 10月には稲とイモの収穫体験を行う。この日植えたソバも12月には収穫して、保護者と一緒にそば打ち体験を行う予定だ。秋にはかかしの制作にも取り組み、園児と中山間地域の農業を通じた交流は続く。

 
   日本農業新聞:2017年9月8日

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