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強制執行について その8  

 p35_03houri...今回は建物明渡執行に当たっての費用面の注意点を説明します。
 建物の明け渡しは、建物内部にある占有者の動産を部屋から外に運び出すことで、明け渡し自体は終了します。しかし、外に運び出した物をコンテナ車に積み込み、倉庫まで運搬し、1カ月ほど保管をし、その後に処分をするという作業が残っています。そこで、どんな場面でどんな費用が発生するかを説明します。
 まず、建物の中に入る必要がありますので、通常は鍵の業者を同伴します。この同伴に費用がかかります。鍵を替えられていると建物内に入れませんので、同伴が必要です。次に建物内にある占有者の動産を外に運び出す作業を専門業者に任せます。建物の大きさや内部の残置物の量によって作業に必要な人数は違いますが、通常のアパートであれば、5~10人の作業員が必要です。作業員の費用は1人3万円前後が多いようです。費用を節約するため友人、知人で作業をしたい旨の要請を受けますが、短時間で効率良く作業をする必要があることから専門の作業員にお願いすることになっています。外に運び出した動産をコンテナ車に積み、倉庫に移動します。ここでコンテナ車の使用料が発生します。そして、倉庫に1カ月ほど保管しますので倉庫代が、その後、占有者が取りに来ない動産を廃棄するので、その処分費用が発生します。また、部屋の鍵は交換しますので、その費用も発生します。
 このように相手方が任意に明け渡しをしない場合、高額な執行費用が必要となり、アパートの1部屋でも前述の全ての処理をすれば、50万~100万円近くかかることも予想されます。しかし、この費用を惜しんで出て行ってくれるのを待つと、いつまでも明け渡しにならないこともあり、請求者側の判断が大切となります。次回は登記に関係する執行の説明をします。 


2017.3.15

 

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