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強制執行について その7  

 p35_02houri...今回は前回説明した建物明渡執行に当たっての注意点を説明します。
 明渡執行に当たり一番注意をすべき点は、判決で明け渡しを命じられた者(訴訟では被告とされている者)が対象建物を占有しているか否か、言い換えれば別の人が単独で、あるいは被告と共同して占有していないかということです。
 せっかく判決を得ても、建物の占有者が被告でなかったり、別人と共同で占有しているときには、被告とされていない人に対して強制執行をすることはできません。
 強制執行に至る可能性があるときは、誰が建物を占有しているかに細心の注意をする必要があります。個人の住居として借りていたのに、会社を設立して活動をしているようなときには、会社を不法占拠者として明け渡し裁判の被告とする必要があります。
 問題は、建物を占有している者といえるか否かです。夫の名前で借りているときの妻や子も被告とするべきなのか、短期間だけ同居の人はどうするかという問題です。夫の家族のときには家族には独立の占有はないので、家族が被告とされていなくても明渡執行は可能です。短期間しかいない人も同様でしょう。
 しかし、結婚をしていない状態で婚約者と称している人、友人として同居するような人がいるときには、これらの現実に使用している者を被告としておく必要があります。
 ただ、建物を使用している人を被告とする裁判を申し立てても、裁判中に別の人を建物に居住させてしまうこともあります。
 もし、その可能性があると考えるときは、裁判前に占有移転禁止の仮処分を申し立てておき、占有状態の移動を禁止しておく必要がありますが、予納金等の費用が発生しますので、弁護士とよく相談してください。次回は、明渡執行に当たっての注意点として、費用面の説明をします。 


2017.2.15

 

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